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エックスサーバーとwpX Speedは、どちらもエックスサーバー株式会社が提供するサーバーサービスです。
名前と運営会社は近いものの、エックスサーバーはWordPress・HTMLサイト・独自ドメインメールなどをまとめて運用しやすいレンタルサーバー、wpX SpeedはWordPress向けにリソースを割り当てる時間課金のクラウド型サーバーです。
この記事では、2026年9月14日時点の公式情報を基に、エックスサーバーのスタンダードとwpX SpeedのW1を中心に比較します。
結論:通常運用はエックスサーバー、急なアクセス増に備えるWordPressならwpX Speed
先に結論をまとめます。
- 個人ブログや会社サイトを長く運用する:エックスサーバー
- WordPress以外のHTML・PHPサイトも設置する:エックスサーバー
- 500GBの容量と14日分のバックアップを使う:エックスサーバー
- 最低利用期間なしでWordPressを短期間だけ動かす:wpX Speed
- CPU・メモリの割当量を見てプランを選ぶ:wpX Speed
- アクセス急増時に自動で上位プランへ変更する:wpX Speed
| 比較項目 | エックスサーバー | wpX Speed |
|---|---|---|
| 比較プラン | スタンダード | W1 |
| 通常料金 | 990〜1,320円/月 | 2.2円/時・最大1,320円/月 |
| 最低利用期間 | 3ヶ月 | なし・1時間単位 |
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 無料お試し | 最大10日間 | なし |
| SSD容量 | 500GB(NVMe) | 200GB(NVMe) |
| CPU・メモリ | 仮想6コア・8GB(主な現行サーバー) | 2コア・2GB |
| WordPress設置 | 対応 | 無制限 |
| HTML・PHPサイト | 対応 | WordPress向け |
| 自動バックアップ | 毎日・過去14日分 | 毎日・過去7日分 |
| オートスケール | なし | 対応 |
| プラン変更 | 契約期間中の変更に制限あり | 対応 |
| 独自ドメインメール | 対応 | 対応 |
| 無料独自SSL・WAF | 対応 | 対応 |
同じ月額上限1,320円でも、用途と料金の仕組みが違います。単純に「wpX Speedの方が速い」「エックスサーバーの方が得」とは決められません。
料金と契約方式の違い
エックスサーバーのスタンダードは、3〜36ヶ月の契約期間を選び、契約期間分を前払いします。契約期間が長いほど月額換算額が安くなります。
wpX Speedは1時間単位の料金で、最低利用期間がありません。W1は1時間2.2円で、1ヶ月の料金は最大1,320円です。
| 比較項目 | エックスサーバー・スタンダード | wpX Speed・W1 |
|---|---|---|
| 1ヶ月の通常料金 | 3ヶ月契約で1,320円/月 | 最大1,320円/月 |
| 長期利用 | 36ヶ月契約で990円/月 | 長期割引なし |
| 短期利用 | 最低3ヶ月 | 1時間単位 |
| 支払方法 | 契約期間分を前払い | 利用時間に応じて課金 |
| 公式サイト | エックスサーバーを確認 | wpX Speedを確認 |
※料金は税込みの通常料金です。期間限定キャンペーンは含めていません。
1年以上使う個人ブログなら、エックスサーバーを12〜36ヶ月で契約した方が月額換算額を抑えられます。一方、イベント、キャンペーン、期間限定サイトなど、利用期間が読めないWordPressでは、wpX Speedの時間課金が選択肢になります。
無料お試しの有無
エックスサーバーは最大10日間の無料お試しがあります。ただし、WordPressクイックスタートを選ぶと無料お試しの対象外です。
wpX Speedに無料お試しはありません。最低利用期間はありませんが、利用した時間分の料金は発生します。「短期間利用できる」と「無料で試せる」は別です。
CPU・メモリは両方に基準があるが選び方が違う
wpX SpeedはW1〜W7の7プランがあり、プランごとにCPU、メモリ、SSD容量、転送量の目安が決まっています。
| プラン | 月額上限 | CPU | メモリ | SSD容量 |
|---|---|---|---|---|
| W1 | 1,320円 | 2コア | 2GB | 200GB |
| W2 | 2,640円 | 3コア | 4GB | 300GB |
| W3 | 5,280円 | 4コア | 8GB | 400GB |
| W4 | 11,000円 | 5コア | 12GB | 500GB |
| W5 | 33,000円 | 7コア | 24GB | 700GB |
| W6 | 55,000円 | 10コア | 38GB | 1TB |
| W7 | 88,000円 | 12コア | 56GB | 1TB |
エックスサーバーにもCPU・メモリのリソース保証があります。公式仕様では、sv13001以降など主な現行サーバーのスタンダードは仮想6コア・メモリ8GBです。ただし、保証値は収容されているサーバー番号によって異なります。
wpX Speedは、W1からW7まで必要なリソースに合わせて料金プランそのものを選び、後から変更できる点が特徴です。単純な数値だけでなく、エックスサーバーは複数用途をまとめやすい長期契約、wpX SpeedはWordPressの負荷に応じて変更しやすい時間課金という違いで比較してください。
wpX Speedのオートスケールはアクセス急増に備える機能
wpX Speedでは、CPU使用率、メモリ使用率、ディスク使用率などの条件を設定し、一定の負荷を検知したときに上位プランへ自動変更できます。自動変更の上限プランも設定可能です。
テレビ、SNS、広告、キャンペーンなどで一時的にアクセスが増える可能性があるWordPressでは、サーバー停止を避けるための選択肢になります。
ただし、上位プランへ変更されれば料金も上がります。オートスケールを有効にする場合は、通知だけにするか、自動プランアップを使うか、上限をどこにするかを決めてください。
負荷が落ち着いた後は、管理パネルから元のプランへ戻せます。ただし、変更先プランの容量上限を超えている場合は下位プランへ変更できません。
WordPress機能を比較
両サービスとも、WordPressの新規インストールと他社サーバーからの簡単移行に対応しています。
エックスサーバーには、WordPressクイックスタート、簡単インストール、簡単移行、WordPressリカバリー、Xアクセラレータ、XPageSpeedなどがあります。
新規開設の手順はエックスサーバーのWordPress簡単インストール方法、移行はWordPress簡単移行の手順で解説しています。
wpX Speedには、WordPressの新規インストール、簡単移行、PHP-FPM、サーバーキャッシュ、ブラウザキャッシュなどがあります。WordPress設置数は全プランで無制限です。
ただし、設置可能数が無制限でも、実際に安定して動かせるサイト数は、サイトのアクセス数、プラグイン、画像、データベース、CPU・メモリ使用量によって変わります。
容量はエックスサーバーが多い
エックスサーバー・スタンダードは500GB、wpX Speed・W1は200GBです。どちらもNVMeストレージを採用しています。
個人ブログ1つなら200GBでも余裕がある場合が多いものの、画像の多いサイト、複数のWordPress、独自ドメインメールを長期間保存する場合は容量差が効いてきます。
wpX Speedで500GBが必要な場合はW4となり、月額上限は11,000円です。容量だけを目的に上位プランを選ぶなら、エックスサーバーの方が料金を抑えやすいでしょう。
自動バックアップは14日分と7日分
エックスサーバーはWeb・メール・MySQLデータベースを毎日自動保存し、過去14日分を保持します。
wpX SpeedもWordPress・メール・MySQLデータベースを毎日自動保存しますが、保持期間は過去7日分です。
保存期間を重視するならエックスサーバーが有利です。復元やデータ提供の対象・条件はデータの種類によって異なる場合があるため、実行前に最新の公式案内を確認してください。
どちらの公式情報でも、利用者自身によるバックアップが推奨されています。大きな更新前や移行前は、サーバーの自動バックアップだけに依存しないでください。
独自ドメインとメールを比較
エックスサーバーのスタンダードには、新規契約の場合、12ヶ月契約で1つ、24ヶ月以上で最大2つの独自ドメイン永久無料特典があります。
wpX Speedでも独自ドメインを取得・移管できますが、通常のドメイン料金はサーバー料金とは別です。.com、.net、.orgなどは年額1,650円と案内されています。無料特典やキャンペーンが実施されている場合は、対象条件を確認してください。
両サービスとも独自ドメインのメールアドレスを作成できます。wpX Speedのメールアカウント数は無制限で、1アドレス当たり1〜5,000MBの範囲で容量を設定できます。
エックスサーバーでのメール作成とOutlook・iPhone設定は、エックスサーバーのメール設定と使い方で解説しています。
同じWordPressを両方に置いて速度を実測した
wpX SpeedはWordPress専用に最適化し、nginx、NVMe、PHP-FPMなどを提供しています。エックスサーバーもNVMe、Xアクセラレータ、XPageSpeedなどの高速化機能を提供しています。
カタログ上の説明だけでは判断できないため、同じWordPressを両方のサーバーに設置して実測しました。
計測条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計測日 | 2026年9月17日 |
| 比較プラン | スタンダード/W1 |
| WordPress | 7.1(同一のデータベースとファイルを複製) |
| テーマ・プラグイン | 両サーバーで同一 |
| 計測ページ | トップ、記事2本、カテゴリ一覧、サイトマップの5種類 |
| 測定方法 | 両サーバーを交互に測定(奇数回と偶数回で順序を入れ替え) |
| 試行回数 | 1条件あたり240リクエスト |
| 比較値 | サーバー処理時間の中央値(TTFBからTLS確立までの時間を引いた値) |
| プロトコル | 両サーバーともHTTP/2 |
TTFBには回線の遅延やTLSの確立時間が含まれます。そこを差し引くことで、サーバー側の処理時間だけを比較しています。
使用したのは、当サイトが実際に運用していたWordPressです。テーマもプラグインも記事データもそのままの状態で、両方のサーバーに同じものを設置しました。
左がエックスサーバー、右がwpX Speedです。同じ記事ページが、どちらのサーバーでも同じように表示されています。
新規インストールした空のWordPressではなく、画像もプラグインも入った実運用のサイトで測っています。
また、5ページすべてで応答のバイト数が両サーバーで一致していることを確認しました。同じページを比較できている裏づけです。
結果:サーバーによる差は小さい
まず、キャッシュが有効な状態の結果です。
| 計測ページ | エックスサーバー | wpX Speed |
|---|---|---|
| トップページ | 87.2ms | 95.0ms |
| 記事A | 108.4ms | 97.3ms |
| 記事B | 97.6ms | 96.6ms |
| カテゴリ一覧 | 98.9ms | 120.4ms |
| サイトマップ | 122.2ms | 83.3ms |
| 全ページ合計 | 105.0ms | 93.8ms |
全体ではwpX Speedが11.2ms速い結果でしたが、5ページのうち2ページはエックスサーバーが速く、どちらが速いかはページによって入れ替わりました。
応答のばらつきを示すp95は、エックスサーバーが225.8ms、wpX Speedが218.7msでした。ここもほぼ同じです。
この差は、体感できる大きさではありません。
差が出たのはサーバーではなくキャッシュだった
今回いちばん大きな差が出たのは、サーバーの違いではありませんでした。
計測の途中で、両サーバーとも高速化機能を有効にしているのに応答が速くならないことに気づきました。原因は、フォームプラグインが全ページで次のヘッダーを返していたことです。
set-cookie: mw-wp-form-token=...
Set-Cookie を含む応答は、閲覧者ごとに内容が変わる可能性があるため、サーバーのページキャッシュの対象外になります。管理画面の表示は「ON」のままなので、設定を見ているだけでは気づけません。
このプラグインを停止した前後で、同じ計測を行いました。
| 条件 | エックスサーバー | wpX Speed |
|---|---|---|
| キャッシュが効いていない状態 | 411.8ms | 402.6ms |
| キャッシュが効いている状態 | 105.0ms | 93.8ms |
| 短縮した時間 | 306.8ms(約75%) | 308.8ms(約77%) |
サーバー間の差が約11msだったのに対し、キャッシュの有無による差は約307msでした。約28倍の開きです。
表示速度を改善したい場合、サーバーを乗り換えるより先に、キャッシュが実際に効いているかを確認する価値があります。確認の手順は、キャッシュが効いていない原因の調べ方にまとめました。エックスサーバー側の設定は、Xアクセラレータの設定方法で解説しています。
軽い負荷ではどちらも安定していた
同時接続数を1、3、5、10と上げて、各20秒間アクセスを続けました。
| 同時接続 | エックスサーバー | wpX Speed |
|---|---|---|
| 1 | エラーなし | エラーなし |
| 3 | エラーなし | エラーなし |
| 5 | エラーなし | エラーなし |
| 10 | エラーなし | エラーなし |
両サーバーとも、すべての段階でエラーを返しませんでした。
応答時間の中央値も275〜368msの範囲に収まり、同時接続を10倍にしても目立った劣化はありませんでした。
ただし、この計測は1台のパソコンから行っています。同時接続10の時点で測定側の回線が上限に達している可能性があるため、サーバーの限界性能を測ったものではありません。
あくまで軽い負荷での傾向としてご覧ください。
この結果をどう受け取るか
今回の計測は、特定の1サイトを、ある時点で、限られた条件で測ったものです。サイトの内容、プラグイン構成、アクセスの傾向が変われば、結果も変わります。
そのうえで言えることは次の3点です。
- 同じ条件で比べると、両サーバーの処理時間の差は小さい
- キャッシュが効いているかどうかの影響のほうが、はるかに大きい
- 軽い負荷では、どちらも安定して応答する
アクセスが少ないサイトでは、サーバーの違いよりも画像サイズ、テーマ、プラグイン、広告、外部スクリプトの影響が大きい場合もあります。サーバー選びは速度だけでなく、料金の仕組みや必要な機能まで含めて判断してください。
エックスサーバーが向いている人
エックスサーバーが向いているのは、次のような人です。
- WordPress、HTML、PHPサイト、メールを同じ契約で運用したい
- 500GBの容量を低いプランから使いたい
- 過去14日分の自動バックアップを使いたい
- 独自ドメイン永久無料特典を使いたい
- 長期契約で月額換算額を抑えたい
- 個人ブログや会社サイトを長く運用したい
wpX Speedが向いている人
wpX Speedが向いているのは、次のような人です。
- WordPress専用のサーバーを探している
- CPUとメモリの割当量を見てプランを選びたい
- 最低利用期間なしで短期間から利用したい
- アクセス急増時にオートスケールを使いたい
- サイトの成長に合わせてW1〜W7を変更したい
- 長期割引よりも時間課金の柔軟性を重視する
WordPress専用クラウド型レンタルサーバー「wpX Speed」を確認する
申し込みの流れは、wpX Speedの申し込み方法で実際の画面とともに解説しています。SMS認証やサーバーIDの決め方など、事前に知っておきたい点もまとめました。
「XServer for WordPress」とwpX Speedは別サービス
エックスサーバー株式会社には、通常のエックスサーバーとwpX Speedのほかに「XServer for WordPress」もあります。
XServer for WordPressは、WPパネル、ステージング、複数サイトの更新管理、WordPress専門家サポートなど、保守・運用をチームで行うための機能を備えた別サービスです。wpX Speedの時間課金・オートスケールとは目的が異なります。
3サービスの名前が似ているため、XServer for WordPressと通常のエックスサーバーの違いも確認してください。
移行時はWordPressだけでなくメールとDNSも確認
WordPress簡単移行でサイトデータを移しても、独自ドメインのDNSやメールは自動的にすべて切り替わるわけではありません。
新しいサーバーで同じメールアドレスを作らずにネームサーバーを切り替えると、メールを受信できない時間が発生する可能性があります。旧サーバーをすぐに解約せず、動作確認とメール移行の期間を確保してください。
作業順は、サーバー移行でメールを止めないための準備で解説しています。
エックスサーバーとwpX Speedに関するよくある質問
wpX Speedはエックスサーバーのプランですか?
同じエックスサーバー株式会社のサービスですが、通常のエックスサーバーとは料金体系や管理画面が異なる別サービスです。通常版の契約からW1へ直接プラン変更する仕組みではありません。
wpX SpeedはWordPressをいくつ設置できますか?
公式仕様では全プラン無制限です。ただし、CPU、メモリ、SSD容量には上限があります。複数サイトを設置した後は、リソース利用状況と表示速度を確認してください。
wpX Speedは無料で試せますか?
無料お試しはありません。最低利用期間はなく1時間単位で利用できますが、利用時間に応じた料金が発生します。
wpX Speedにもメール機能はありますか?
独自ドメインのメールアドレスを作成でき、SMTP、POP3、IMAP、Webメールを利用できます。メールの保存量は契約プランのSSD容量に含まれます。
エックスサーバーとwpX Speedはどちらが速いですか?
同じWordPressを両方に設置して240リクエストずつ測定したところ、サーバー処理時間の中央値はエックスサーバーが105.0ms、wpX Speedが93.8msでした。ページによって速い方が入れ替わり、体感できる差ではありませんでした。
同じ計測で、キャッシュが効いているかどうかによる差は約307msありました。サーバーの違いより影響が大きい要素です。詳しくは速度の実測結果をご覧ください。
アクセスが増えたら自動で料金が上がりますか?
オートスケールで「自動プランアップ」を有効にし、設定した負荷条件を満たした場合は上位プランへ変更され、料金も変わります。通知のみを設定することもできます。
まとめ
エックスサーバーとwpX Speedは同じ会社のサービスですが、向いている用途が異なります。
個人ブログや会社サイトを長く運営し、容量、14日分バックアップ、無料ドメイン、WordPress以外の用途までまとめたいならエックスサーバーが選びやすいです。
WordPress専用で、最低利用期間のない時間課金、CPU・メモリ割当、オートスケールを重視するならwpX Speedが候補になります。
月額上限だけで決めず、利用期間、必要な容量、アクセス増加の可能性、バックアップ保持日数まで比較してください。
他社も候補にする場合は、ConoHa WINGとの比較、ロリポップ!との比較、さくらのレンタルサーバとの比較も確認できます。