WordPressとは?できることやメリット、注意点などを改めてまとめました
ブログやホームページ制作などで当たり前のように利用されているWordPressとは何なのか、今更ではありますが、改めてまとめていきたいと思います。
本記事では、WordPressでできることやメリット・デメリット、使用上の注意点、必要なこと、よくある質問など、WordPressに関する気になるポイントを紹介していきます。
WordPress(ワードプレス)とは
まずはWordPress(ワードプレス)とは一体何なのか、どれくらい利用されているのか、いつから利用されているのかなど、WordPressそのものについて探っていきます。
世界中で利用されているオープンソースソフトウェア
WordPressとは、Webサイトやブログを制作することができるオープンソフトウェアです。プログラミング言語のPHPで開発され、記事や画像などの情報を保存するためのデータベースとしてMySQLを利用しています。
また、単なるWebサイトやブログではなく、CMS(コンテンツマネジメントシステム)として、専門的な知識や技術が無くても、管理画面上でコンテンツ(テキストや画像など)の管理・情報更新ができるシステムです。
世界のCMSシェア率
WordPressが他のCMSと比較してどれくらい利用されているのかを見ていきましょう。
順位 | CMS | シェア率 |
---|---|---|
1位 | WordPress | 64.2% |
2位 | Shopify | 6.2% |
3位 | Wix | 3.4% |
4位 | Squarespace | 3% |
5位 | Joomla | 2.5% |
6位 | Drupal | 1.8% |
7位 | Adobe Systems | 1.6% |
8位 | Google Systems | 1.3% |
9位 | Bitrix | 1.2% |
10位 | Webflow | 0.9% |
圏外 | Others | 13.9% |
世界でのCMSシェア率1位はWordPressで、2位のShopifyや3位のWixに圧倒的な差をつけています。この圧倒的なシェア率からWordPressが世界中で人気があることが分かります。
日本のCMSシェア率
世界でのシェア率に続いて、日本でどれくらいWordPressが利用されているのか、どれくらい支持されているのか見ていきましょう。
順位 | CMS | シェア率 |
---|---|---|
1位 | WordPress | 84.5% |
2位 | Adobe Systems | 2.8% |
3位 | Shopify | 2% |
4位 | EC-Cube | 1.8% |
5位 | Color Me Shop | 1.3% |
6位 | JustSystems Homepage Builder | 1.3% |
7位 | MakeShop Japan | 1.2% |
8位 | Livedoor Blog | 0.9% |
9位 | Jimdo | 0.8% |
10位 | Futureshop | 0.6% |
圏外 | Others | 2.8% |
世界でのシェア率に続き日本でのシェア率1位もWordPressで、2位以下に圧倒的な差をつけています。日本で利用されているCMSのほとんどがWordPressであるということが分かります。
WordPressの歴史
WordPressは、2003年5月27日にマイク・リトルとマット・マレンウェッグの二人によってリリースされました。初版では、現在当たり前に利用しているプラグインはサポートされておらず、2004年のバージョン1.2からサポートされました。
テンプレートやテーマなどについても、初版からの導入ではなく2005年から追加されています。その後もアップデートを重ねることで、私たちが普段利用している機能が備わっていき、今のWordPressへと進化してきました。
ちなみに、WordPressの各バージョンのコードネームでは、著名なジャズミュージシャンの名前が採用されています。
WordPressでできること
次に、WordPress(ワードプレス)でできることについて紹介していきます。
- 更新可能なWebサイトやブログを制作することができる
- ECサイトを制作することができる
- 多言語サイトを制作することができる
- 予約システムや検索システムを設置した大規模サイトなども制作することができる
更新可能なWebサイトやブログを制作することができる
WordPressでは、管理画面にログインして簡単に情報更新可能なWebサイトやブログを制作することができます。
HTMLとCSSで制作した静的サイトと違い、訪問者がアクセスするたびに新しいコンテンツを提供することができる動的サイトをWordPressでは制作することが可能になります。
ECサイトを制作することができる
通常のホームページやブログだけではなく、WordPressではプラグインを利用して本格的なECサイト(ネットショップ)を開設することができます。
WordPressでECサイトを開設するための代表的なプラグインとしては、世界で高い人気を誇るWooCommerceがあります。
世界でのECサイト制作サービスのシェア率
日本ではあまり主要ではないWooCommerceですが、世界では高いシェア率となっています。
順位 | ECサイト制作サービス | シェア率 |
---|---|---|
1位 | WooCommerce | 26% |
2位 | Shopify | 20% |
3位 | Magento | 8% |
4位 | OpenCart | 5% |
5位 | Shopify Plus | 3% |
圏外 | Others | 38% |
Shopifyなどは月額費用が必要ですが、WooCommerceでは初期費用も月額費用もかからないため、比較的コストを抑えてネットショップを開設することができます。※決済方法に応じた手数料は発生します。
多言語サイトを制作することができる
ECサイトと同様に、プラグインを利用することで英語や中国語などの多言語サイトを制作することができます。
WordPressで多言語サイトを制作するためには、BogoやWPMLといったプラグインを利用します。外国人が利用するホテルや旅館、ゲストハウスといった宿泊施設などのホームページで導入されています。
無料で多言語サイトにできるWordPressプラグインBogoの使い方
予約システムや検索システムを設置した大規模サイトなども制作することができる
WordPressでは、一般的なホームページやブログだけではなく、予約システムを導入した宿泊施設のホームページや、検索システムを導入した物件情報検索サイトといった大規模なサイトを制作することができます。
WordPressで予約システムを導入するためにはEvents Managerというプラグイン、検索システムを導入するためにはFE Advanced Searchといったプラグインが挙げられます。もちろん、専門的な知識があればプラグインを使わずに実装することも可能です。
WordPressのメリット・デメリット
WordPress(ワードプレス)の気になるメリット・デメリットについて紹介していきます。
WordPressのメリット
まずはWordPressのメリットから見ていきましょう。
- 簡単に情報の更新をすることができる
- プログラミングなどの専門的な知識が無くてもWebサイトを制作することができる
- 豊富なプラグインで様々な機能を追加することができる
- 手軽にSEO対策ができるプラグインがある
- レンタルサーバーがWordPressに特化した機能を提供している
- 世界中のユーザーがWordPressの情報を発信している
簡単に情報の更新をすることができる
管理画面にログインして簡単にブログや新着情報などを更新することができます。サーバーにHTMLやテキストファイルなどを毎回アップする必要もありません。
プログラミングなどの専門的な知識が無くてもWebサイトを制作することができる
HTMLやCSSはもちろん、PHPなどのプログラミング言語を利用した専門的な知識が無くてもWebサイトやブログを制作することができます。※カスタマイズなど状況に応じて必要な場合はあります。
豊富なプラグインで様々な機能を追加することができる
「WordPressでできること」でも紹介しましたが、WordPressではたくさんのプラグインが提供されています。その豊富なプラグインを利用することで、WordPressの多言語化や予約システムの設置、ネットショップの開設など、カスタマイズを行うことができます。
手軽にSEO対策ができるプラグインがある
Webサイトは制作して公開するだけではなく、多くの方に訪問していただく必要があります。Googleなどの検索結果で上位表示を目指すために、SEOを強化することができるプラグインもあります。
代表的なプラグインとしては、Yoast SEOやAll in One SEOが挙げられます。
レンタルサーバーがWordPressに特化した機能を提供している
Webサイトをインターネット上に公開するためにはレンタルサーバーが必要です。世界中で多くのユーザーに支持されているWordPressだからこそ、各レンタルサーバーでは、WordPressに特化した機能が提供されています。
誰でも簡単にWordPressをサーバーにインストールすることができる「WordPress簡単インストール」や「クイックインストール」機能は、主要なレンタルサーバーであるエックスサーバーやさくらのレンタルサーバ、ロリポップ!で提供されています。
WordPressのデメリット
続いて、WordPressのデメリットを見ていきましょう。
- 利用者が多い分セキュリティ上のリスクがある
- 電話やメールでの専用サポートのようなものはない
- サイトの表示速度が遅くなってしまう場合がある
- 定期的なメンテナンス(アップデート)が必要
利用者が多い分セキュリティ上のリスクがある
WordPressは世界中で利用されているオープンソースソフトウェアということもあり、たくさんの情報が出回っています。
利用者が多い分、不正アクセスや情報改竄などのハッキングの被害に遭いやすいCMSとして挙げられています。ただ、WordPressでのセキュリティプラグインや各レンタルサーバーでのセキュリティ強化など対策もあるので、忘れずに行っていきましょう。
電話やメールでの専用サポートのようなものはない
WordPress自体は無料のオープンソフトウェアであり、誰でも手軽に利用することができますが、専用のサポートはなく、Web制作会社やフリーランスに対価を払って保守や更新を依頼する必要があります。
また、有料プラグインなどでは、利用者専用のサポートを設けている場合があるので、何かトラブルがあった場合は利用しましょう。※日本語サポート未対応、英語サポートの場合があります。
サイトの表示速度が遅くなってしまう場合がある
HTML等で制作された静的なWebサイトと違って、いつでも手軽にテキストや画像を追加して情報更新を行うことができるWordPressでは、サイト容量が大きくなってしまい、表示速度が遅くなっていまう場合があります。
ただ、各レンタルサーバーではWordPress高速化のための機能が整備されていたり、WordPressのプラグインでも画像やファイルを圧縮してサイト表示速度の改善を行うものがあるので、積極的に利用していきましょう。
定期的なメンテナンス(アップデート)が必要
WordPressを使い続けていく上で定期的なメンテナンスは必須です。WordPress自体のアップデートはもちろん、プラグインやサーバーのPHPのアップデートを行う必要があります。
定期的にWordPressやプラグインのバージョンを確認し、最適な状態かどうか確認を行いましょう。WordPressのバージョンが最新でも、PHPのバージョンが古いと、プラグインが使えなくなってしまう場合があります。
WordPressを使う上での注意点
WordPress(ワードプレス)を使う上での注意点について見ていきましょう。
- セキュリティ対策
- WordPress本体とプラグインのアップデート
- PHPのアップデート
セキュリティ対策
世界中で利用者の多いWordPressにおいて、セキュリティ対策は必須です。デメリットとして挙げた通り、ハッキング等の被害に遭いやすいので、セキュリティプラグインやレンタルサーバーの設定を活用して対策を行いましょう。
WordPress本体とプラグインのアップデート
こちらもデメリットとして挙げましたが、WordPress本体とプラフインのアップデートは定期的に行う必要があります。
しばらく更新を行わなくても、WordPressやプラグインを使い続けることができる場合もありますが、突然プラグインが停止してWebサイトのコンテンツが正常に表示されなくなったり、プラグインの脆弱性を狙った不正アクセスの被害に遭うリスクも高まります。
定期的なメンテナンスや更新を心がけましょう。
PHPのアップデート
WordPress本体とプラグインのアップデートに続いて、PHPのアップデートも必要になってきます。WordPressやプラグイン開発元から提供される最新バージョンは、PHPのバージョンに最低要件を設定している場合があります。
WordPressを始めるために必要なこと
WordPress(ワードプレス)をPC上のローカル環境などで使用するだけの場合は、WordPressのインストールのみで始められますが、世の中に公開するためにはいくつか必要なことがあります。
- ドメインの取得
- レンタルサーバーの契約
- WordPressのインストール
ドメインの取得
WordPressを世の中に公開するためには、まずは「usagicode.com」といったドメインの取得が必要になります。
お名前.comのようなドメイン取得サービスで取得することも可能ですし、レンタルサーバーで同時に申し込むことも可能です。エックスサーバーでは、独自ドメイン永久無料特典といったキャンペーンも行っているので、お得にドメインを取得することができます。
レンタルサーバーの契約
ドメインと同様にWordPressを設置するためのレンタルサーバーを契約する必要があります。
メリットでも紹介しましたが、各レンタルサーバーではWordPressを簡単にインストールすることができる機能が提供されています。WordPressを手動でインストールすることも可能ですが、不安な方は簡単インストール機能を積極的に利用することをおすすめします。
WordPressを使うなら国内シェアNo.1のエックスサーバーがおすすめ
WordPressのインストール
ドメインとサーバーが用意できたら、WordPressをインストールする必要があります。「レンタルサーバーの契約」でも説明しましたが、初めての方やサーバーの操作に不安な方は、積極的にWordPress簡単インストールやクイックインストールといった機能を利用しましょう。
WordPressのよくある質問
WordPressは無料で始められるの?
WordPress自体を利用することは無料ですが、世の中に公開するためにドメインやサーバーを契約する際にお金が必要になってきます。
費用をかけずにWordPressを始める方法として、無料のドメインやレンタルサーバー、WordPressを利用した無料のブログサービスなどを活用する方法もありますが、サイト容量に制限があったり、サポートが無いなど、色々と制限があります。
公開したばかりの状態はサイトの容量などを気にしなくても問題なくても、テキストや画像を追加して情報を更新していく中でサイト容量も大きくなるので、いずれサーバーの引越しが必要になってきます。
WordPressは本当に安全なの?
正直なところ、WordPressは絶対に安全ですと言い切ることは難しいです。実際に仕事をしている中でも「WordPressは本当に安全ですか?」「不正アクセスされませんか?」といった声があります。
デメリットでも説明した通り、世界で最も利用されているCMSということもあり、不正アクセスや情報改竄などのハッキングのリスクはあります。
ただ、リスクを抑えるための対策も多いので、WordPressを利用する際は必ずセキュリティ対策を行いましょう。
まとめ
WordPress(ワードプレス)とは何なのか、できることやメリット・デメリット、使用上の注意点、必要なこと、よくある質問などを紹介してきました。
WordPressは利用者が多い分セキュリティ上のリスクもありますが、多くの機能や情報があることを理解して利用していくことで、独自性の高いWebサイトを制作することができます。
ぜひWordPressを利用してコンテンツ発信やオリジナリティあふれるWebサイトを制作していきましょう。