Webサイトを多言語対応する重要性について

Webサイトを多言語対応する重要性について

グローバル化やスマートフォンの普及により、Webサイトの多言語対応が求められるようになってきています。

Webサイトを多言語対応することで、日本人だけではなく外国人に対しても情報発信を行い、見込み顧客獲得の機会増加につなげることができるようになります。

本記事では、Webサイトの多言語対応の重要性について解説していきます。

Webサイトの多言語対応とは

特定の言語で公開されているWebサイトを、他の言語に切り替えてWebサイトのコンテンツが表示されるようにすることです。

例えば、日本語でコンテンツが表示されているWebサイトを、英語や中国語、韓国語などの言語でも表示ができるように対応を行います。

なぜ多言語対応が必要なのか

グローバル化はもちろん、インターネットやスマートフォンの普及により、誰でも手軽に世界中の情報を知ることができるようになりました。その中で、日本に興味を持ち、旅行を検討する外国人が情報を入手するためには、Webサイトの訪問者が文章を読むことができるように言語を整備する必要があります。

ツアーなどで来日する場合は、旅行会社やガイドに任せれば問題ないかもしれませんが、個人で旅行をする人にとっては、情報収集のしやすさは重要です。全て日本語でコンテンツが表示されている場合、翻訳ツールを使ってどうにか意味が伝わるかもしれませんが、それが正しいかどうか分かりません。

Webサイトを多言語化し、情報収集の手助けをすることで、ユーザーの不安や課題の解決につながり、信頼度も高まります。

数字で見る多言語化の重要性

日本における外国人旅行者数などを基に、Webサイトを多言語化することの重要性を見ていきます。

訪日外国人旅行者数について

訪日外国人旅行者数の推移
引用:観光庁「訪日外国人旅行者数の推移」※出典:日本政府観光局(JNTO)

海外から日本に訪れる旅行者は上昇傾向で、2019年は3188万人でした。ただ、新型コロナウイルスの影響が拡大し、水際対策強化により、2020年は412万人、2021年は25万人と大幅に減少しています。

コロナ以前は訪日外国人旅行者数が上昇傾向であったことからも、水際対策緩和による訪日客増加を見据えて、Webサイトの多言語対応を行う必要はあるかと思います。

新型コロナウイルス水際対策の大幅な緩和による影響

2022年10月11日から、新型コロナウイルス水際対策が大幅に緩和されました。1日5万人までだった入国者数の上限が撤廃され、個人の外国人観光客の入国も解禁されます。

以前のような訪日外国人旅行者数への回復を見据えて、ますますWebサイトの多言語対応が求められるのではないでしょうか。

多言語対応が求められるWebサイト

Webサイトの多言語対応が求められる例をいくつか紹介していきます。

公共交通機関

海外から来日する観光客はまず公共交通機関を利用します。飛行機や電車、バス、タクシーなど、移動手段に関わるWebサイトは多言語対応必須と言えるでしょう。

ほとんどの空港や鉄道会社などのWebサイトは多言語対応されています。

観光施設

観光客が訪れる施設でも多言語対応が求められます。その施設が来日する期間中は営業しているのか、何時まで営業しているのか、周辺に食事ができる場所があるのか、といった観光を行う上で必要な情報が正しく伝わるために整備が必要です。

宿泊施設

旅館やホテル、ゲストハウスといった宿泊施設のWebサイトも多くの外国人観光客が利用するため、多言語化が必須と言えるでしょう。

事前にユーザーがWebサイトで宿泊施設のルールを把握できるようにしておくことで、当日のトラブルやユーザーの不安を軽減することにつながります。

多言語対応の方法

実際にWebサイトを多言語対応するためにはどうしたら良いのか紹介していきます。

翻訳システムを導入する

WebサイトのURLを入力するだけで自動で多言語化を行ってくれる翻訳システムや、タグを埋め込んで多言語化する翻訳システムなど、現在は様々なシステムが提供されています。

ただ、手軽にWebサイトを多言語化できるというメリットはありますが、多くの翻訳システムでは利用料金が必要になっています。

CMSのプラグインを利用する

CMSの代表格とも言えるWordPress(ワードプレス)では、Webサイトを多言語化することができるプラグインが提供されています。

有料で利用できるWPMLや、無料で利用できるBogoというプラグインがあります。

無料で多言語サイトにできるWordPressプラグインBogoの使い方

オリジナルの多言語機能を実装する

翻訳システムやCMSのプラグインなどを利用しない場合は、独自でWebサイトに多言語化の機能を実装する必要があります。

専門的な知識が必要になってくるので、経験豊富なエンジニアやWeb制作会社に依頼をしましょう。

多言語対応の注意点

多言語対応を行う上での注意点について解説していきます。

自動翻訳を控える

Google翻訳やDeepL、Papagoといった自動翻訳を利用すると誰でも手軽に翻訳文を用意することができます。

ただ、自動翻訳ツールを利用して作成したコンテンツは、不自然になってしまったり、意味をなさない場合もあり、正確に情報を伝えることができなくなってしまいます。結果として、Webサイトに訪問するユーザーの満足度を下げてしまう可能性があります。

また、自動翻訳ツールなどを利用して自動生成されたコンテンツは、Googleの品質に関するガイドラインに反するものと見なされ、何かしらの措置が行われる場合があり、SEOの面でもデメリットになる可能性があります。

テキストの画像化を控える

デザイン上の理由で、見出しや特定のテキストを画像で作成し、Webサイトに設置することがあるかと思います。多言語対応する場合、基本的には画像で作成されたテキストの翻訳を行うことはできないため、極力控えるようにしましょう。

全く対応できないということではなく、表示している言語によって、閲覧しているページに表示させる画像を切り替える方法もあります。採用する多言語化の方法によっては、専門的な知識が必要になる場合があるため、できるだけテキストは画像ではなくテキストで表示させるようにしましょう。

まとめ

本記事では、Webサイトを多言語対応する重要性について解説しました。

記事内で紹介した観光施設や宿泊施設といったWebサイト以外でも、外国人との関わりが深いようなサービスを扱うWebサイトで多言語対応が求められます。

変化する世の中の流れやニーズに合わせて、ユーザーにとって最適なWebサイトにしていきましょう。

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