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Macへセキュリティソフトを入れると、「動作が重くならないか」「バッテリー消費が増えないか」が気になります。

ESETは公式サイトで軽快な動作を特長として案内していますが、購入前に知りたいのは、実際のMacでどの程度CPUやメモリを使うのかです。

そこで、筆者が普段のWeb制作に使っているM4 MacBook Airで、ESET Cyber SecurityのCPU・メモリ使用量を測りました。ESETの画面だけではなく、macOSのプロセス情報から、アイドル時とコンピューター検査中を比較します。

先に結果をまとめると、次のとおりです。

状態CPU使用率メモリの確認値
アイドル時平均2.4%・中央値0.7%全関連プロセスのRSS単純合計 約1.09GB
検査中主要2プロセス平均168.9%主要2プロセス合計 約319.1MB

アイドル時は一時的に8.1%となった回がありましたが、5回中4回は2.3%以下でした。一方、コンピューター検査中は複数のCPUコアを使うため、負荷が明確に上がります。

メモリは集計方法が異なるため、表の2行を単純比較できません。アイドル時の約1.09GBは複数プロセスのRSSを足した値で、共有メモリを重複して含みます。ESETがMacのメモリを1.09GB専有しているという意味ではありません。

ESET HOME セキュリティは、利用台数やVPNの有無によって選ぶプランが変わります。新規購入ページで現在の対象製品と販売条件を確認できます

ESETのMac版を測定した環境

今回の測定環境は次のとおりです。

項目測定内容
MacMacBook Air
モデル識別子Mac16,13
チップApple M4
メモリ32GB
OSmacOS 26.5.1
ESETESET Cyber Security 9.0.6700.0
測定日2026年9月2日

ESET公式のシステム要件では、ESET Cyber SecurityはIntel 64-bitとApple ARM 64-bitに対応しています。今回使ったM4 MacBook AirはAppleシリコンを搭載したMacです。

公式が案内する必要メモリは300MB、空きディスク容量は600MBですが、この数値は動作に必要な最低条件です。実際に起動したときのプロセス使用量とは分けて考える必要があります。

OSやESETのバージョン、Macのチップ、保存しているファイル数によって結果は変わります。この記事の数値は、筆者の環境で測定した一例としてご覧ください。

ESETがMacで使うCPUとメモリの測定方法

macOSでは、ESET Cyber Securityが複数のプロセスに分かれて動作します。ESETのアプリ画面だけを測っても、バックグラウンドの検査処理やリアルタイム保護を含めた負荷は分かりません。

そこで、次の条件を分けて確認します。

  1. コンピューター検査をしていないアイドル時
  2. コンピューター検査中
  3. ESETの画面を開いた状態
  4. ブラウザや制作ツールを使っている通常作業時

CPUとメモリは5秒間隔で5回記録します。CPU使用率は瞬間的に変化するため、1回だけの数値で判断しません。

macOSのCPU使用率は、1コアを使い切ると100%と表示されます。100%を超えてもMac全体の処理能力を超えたという意味ではなく、複数のCPUコアを使っている状態です。

コンピューター検査中のCPU使用率

測定を始めた時点で、スケジュールされたオンデマンド検査がバックグラウンドで実行されていました。

検査を担っていた主なプロセスは次の2つです。

  • scand:ファイル検査の中心となる処理
  • odfeeder:オンデマンド検査へファイルを渡す処理

5秒間隔で5回測定した結果は次のとおりです。

回数scandodfeeder2プロセス合計
1回目129.4%40.1%169.5%
2回目124.0%42.4%166.4%
3回目113.9%49.6%163.5%
4回目137.1%37.5%174.6%
5回目132.6%38.1%170.7%
平均127.4%41.5%168.9%

コンピューター検査中は、2プロセスの合計で平均168.9%でした。複数コアを使ってファイルを検査しているため、アイドル時と同じ負荷ではありません。

ESET公式ヘルプでは、コンピューター検査を日常的なセキュリティ対策の一部として定期的に実行することを案内しています。ただし、CPU負荷が気になる場合は、作業が少ない時間帯に実行する方が扱いやすいでしょう。

コンピューター検査中のメモリ使用量

同じ5回の測定では、検査を担う2プロセスのメモリ使用量はほぼ一定でした。

プロセスメモリ
scand約286.7MB
odfeeder約32.4MB
2プロセス合計約319.1MB

ESET関連プロセス全体のRSSを単純に合計すると約1.30GBでした。ただし、RSSにはプロセス間で共有されるメモリも含まれます。MacがESETだけに1.30GBを専有しているという意味ではないため、この記事では検査の中心となる2プロセスの約319.1MBを主要な比較値にしています。

アイドル時のCPU・メモリ使用量

バックグラウンド検査が終了し、検査用の odscanodfeeder が消え、scand のCPU使用率が0%になったことを確認してから測りました。

ESET VPNは別アプリのため除外し、ESET Cyber Security本体と関連するシステム拡張を集計しています。

回数CPU使用率RSS単純合計
1回目8.1%1,085.9MB
2回目0.7%1,086.1MB
3回目0.7%1,086.1MB
4回目0.1%1,086.0MB
5回目2.3%1,086.1MB
平均2.4%1,086.0MB

CPU使用率の中央値は0.7%で、検査中の主要2プロセス平均168.9%とは大きな差がありました。通常待機中とコンピューター検査中は分けて評価する必要があります。

RSSは、各プロセスから物理メモリ上にあるページを確認する指標です。複数のESETプロセスが同じメモリを共有している場合、その分を重複して足してしまいます。そのため、RSS単純合計はプロセス群の規模を確認する参考値とし、Mac全体からESETだけが専有しているメモリ量とは扱いません。

Web制作中に重くなりやすいのはいつ?

今回の測定では、検査をしていない状態のCPU使用率は中央値0.7%でした。通常待機中のESETが、常にMacへ大きなCPU負荷をかけていたわけではありません。

一方、コンピューター検査中は主要2プロセスの合計が平均168.9%まで上がりました。次のような作業と検査が重なる場合は、普段より負荷が増える可能性があります。

  • 複数タブを開いたWebブラウジング
  • Next.jsのローカル開発
  • 画像を扱う制作作業
  • ファイルのコピーやダウンロード
  • Next.jsのビルド
  • 動画の書き出しや大量の画像変換

ブラウザで記事を書く程度の作業と、複数コアを使うビルドや動画編集では影響が異なります。重い処理を行う日は、コンピューター検査の時間をずらす方が判断しやすいでしょう。

ESETをMacで使うメリット

Appleシリコン搭載Macに対応している

ESET Cyber SecurityはApple ARM 64-bitに対応しています。M1以降のAppleシリコン搭載Macでも利用できます。

購入前には、利用しているmacOSが現在の対応範囲に含まれるか、キヤノン公式の動作環境で確認してください。

セキュリティ対策とVPNをまとめられる

ESET HOME セキュリティのPremiumとUltimateでは、Mac向けのESET Cyber Securityに加えてESET VPNも利用できます。

筆者はESET VPNを、公共Wi-Fiでの通信保護や、WordPressの海外IPブロックが機能するかを確認する用途でも使っています。ESET VPNの使い方と国外アクセス制限の検証では、実際の画面を使って手順を紹介しています。

VPN接続時の速度が気になる方は、ESET VPNを日本と米国へ接続して実測したレビューもご覧ください。

ESETをMacで使うときの注意点

検査中はCPU使用率が上がる

今回のバックグラウンド検査では、scandodfeeder の合計CPU使用率が平均168.9%でした。

Macで負荷の高いビルドや動画編集をしている時間と検査が重なると、アイドル時より影響を感じる可能性があります。作業への影響が気になる場合は、検査の実行時間を分けてください。

初期設定とmacOSの権限を確認する

Mac版のESETは、インストール後にディスク全体へのアクセスや通知など、macOS側の許可が必要になる場合があります。許可が不足すると、保護機能が正常に有効にならない可能性があります。

この記事の測定開始時には、Webアクセス保護とファイアウォールが無効という警告が表示されていました。設定は測定中に変更せず、保護状態を記録したうえで数値を扱っています。

すべての保護機能を有効にした環境と同じ結果とは限りません。ESETの概要画面に警告がある場合は、内容とmacOSの権限を確認してください。

Mac版とWindows版では機能が異なる

ESET HOME セキュリティのプランに含まれる機能は、OSによって異なります。Windows版の機能一覧だけを見て、Macでも同じ機能を利用できると判断しないよう注意してください。

Essential・Premium・Ultimateの料金やVPN台数は、ESET HOME セキュリティの3プラン比較で整理しています。

ESETのMac版に関するよくある質問

ESETはMacで重いですか?

今回のM4 MacBook Airでは、アイドル時のCPU使用率は平均2.4%、中央値0.7%でした。一方、コンピューター検査中は主要2プロセスの合計が平均168.9%まで上がりました。通常待機中のCPU負荷は低いものの、検査中は負荷が増えるため、重い作業と時間を分ける方がよいでしょう。

ESETはAppleシリコン搭載Macで使えますか?

ESET Cyber SecurityはApple ARM 64-bitをサポートしています。今回もApple M4を搭載したMacBook Airで測定しています。

ESETのコンピューター検査は毎日必要ですか?

ESET公式ヘルプは定期的な検査を案内していますが、毎日実行するよう指定しているわけではありません。リアルタイム保護の状態や利用方法に合わせて、作業を妨げにくい時間帯に検査してください。

MacでESET VPNも使えますか?

PremiumまたはUltimateの対応契約では、MacでもESET VPNを利用できます。EssentialにはVPNが含まれません。

まとめ

M4 MacBook AirでESET Cyber Securityを測ったところ、アイドル時のCPU使用率は平均2.4%、中央値0.7%でした。検査を担う2プロセスは、コンピューター検査中に平均168.9%まで上がりました。

通常待機中のCPU負荷は低い一方、検査中は複数コアを使って処理します。「ESETは常に重い」とは言えませんが、ビルドや動画編集など負荷の高い作業とコンピューター検査が重なる場合は、影響を感じる可能性があります。

メモリは、アイドル時の全関連プロセスのRSS単純合計が約1.09GBでした。ただし共有メモリの重複を含むため、ESETが1.09GBを専有していることを示す数値ではありません。

ESETを購入する場合は、VPNの必要性や利用台数によって適したプランが異なります。ESET HOME セキュリティの新規購入ページで現在の対象製品と販売条件を確認してください